はじめに
清涼飲料メーカー等、清涼飲料市場に関するプロ向けの業界雑誌「飲料ビジネス」2019年2月号に2018清涼飲料メーカー別シェアランキングが掲載されていました。
自動販売機のランキングとは直接関係がありませんが、自動販売機で取り扱う製品である清涼飲料水のメーカーシェアは、どのメーカーの自動販売機を設置すると売れるのか。
ミックス機やコンビ機といった混合機であれば、どのメーカーの清涼飲料水を商品として取り扱うと売れるのかを判断する指標のひとつとなります。
自動販売機の設置や入替を検討するにあたって、どこの清涼飲料水メーカーが良いか等の参考にすると良いでしょう。
清涼飲料水シェア2018の結果
このデータは、シロップやパウダーを覗いたパッケージ製品のみのシェア(箱数ベース)により算出されています。
また、伊藤園のシェアは、プライベートブランド製品を除外したナショナルブランド製品のみによるものです。
シェア順位について
第1位は、コカ・コーラです。
自ずとしれた清涼飲料水メーカーのリーディングカンパニーで、業界シェアは25.9%です。
コカ・コーラは、その社名にもなった製品であるコカ・コーラを始め、缶コーヒーのジョージア、スポーツ飲料のアクエリアスなどのブランドが有名です。
しかし、コカ・コーラのシェアは年々下がっている傾向にあります。
第二位のメーカーの躍進による影響で、シェアが奪われているのです。
第2位は、サントリーです。
サントリーは年々シェアを伸ばしています。
自動販売機の大手オペレーターであるジャパンビバレッジを2015年に傘下に収め、コカ・コーラ等のシェアを徐々に奪い拡大しています。
缶コーヒーのボス、緑茶の伊右衛門といった定番に加え、南アルプスの天然水の売れ行きが好調といわれています。
第3位~第5位までは、シェアが肉薄しており、3社が3位グループを形成しています。
ちなみに、第3位は、アサヒ飲料です。
アサヒ飲料は、三ツ矢サイダー、カルピス、バヤリース、十六茶等のブランドが知られています。
最近はこれらに加え、ウィルキンソンのタンサンが非常に好調で売上を牽引していると言われています。
第4位は、キリンです。
キリンの清涼飲料水には、午後の紅茶や小岩井ブランドが有名です。
魅力的な製品もさることながら、LINEがコラボしてできたTappiness自販機やTポイントが貯まる自販機など、囲い込みに注力をしています。
第5位は、伊藤園です。
消費者にとってはお茶のイメージが強い伊藤園ですが、タリーズコーヒー、エビアン、チチヤスなどユニークなブランド、製品を販売しており魅力的な商品を持っています。
また、自動販売機では、ポケモン自動販売機などユニークな施策を採用し、シェア拡大に意欲的です。
第6位以降は、シェア1桁台の争いとなっており、第3位グループとは大きな差があります。
第7位のダイドーは、特定の地域で強みを持っているため、その地域の消費者からすれば、このシェアは意外に思われるかもしれません。
また、第9位のポッカサッポロは、ポッカとサッポロが2013年に合併して誕生したわけですが、その2社のシェアを併せても、シェアはあまり多くありません。
まとめ
如何でしたでしょうか。
コカ・コーラが第1位であることは、多くの方の予想の範囲内なのだと思います。
しかし、近年はサントリーが第1位であるコカ・コーラを猛追しており、数年のうちにはシェアを逆転してしまうことがあるのかもしれません。
これら清涼飲料水のシェアは、売れている清涼飲料水を取り扱うメーカーのランキングであり、自動販売機の設置を検討するに当たり、参考とすべき重要なデータのひとつになりうると考えます。