フルオペとセミオペの比較

フルオペとセミオペについて

自動販売機の設置を検討していくにあたり、見聞きする専門用語として「フルオペレーション(以下、フルオペ)」と「セミオペレーション(以下、セミオペ)」を選択する必要が出てきます。

フルオペとセミオペとは、自動販売機の経営方式の区分けのことです。

フルオペとは、設置業者が設置後の管理を行う方式で、現在設置されている清涼飲料水の自動販売機の殆どがこの方式により経営されています。
一方、セミオペとは、設置者自身が管理を行う方式のことを言います。

それでは、フルオペとセミオペの違いについて以下に記載しますので、自動販売機の設置を検討する際の参考にしてみてください。

フルオペについて

フルオペとは、自動販売機の全ての管理を設置会社が行います。
具体的には、
・商品の補充
・売上管理
・清掃、空き缶、空きペットボトルのゴミ捨て
・自動販売機筐体のメンテナンス
・トラブル対応
・故障対応
等の業務であり、これらを設置業者に全て任せることをフルオペといいます。
つまり、設置者は何もしなくてもよく、放ったらかしで良いのです。

当然、自動販売機の筐体も、自動販売機設置業者が調達をし、設置します。
所有は設置業者であるため、万が一故障などをした場合の対応も設置業者の責任で対応することとなります。

なお、設置者の負担となるのは、設置場所の提供と毎月の電気代のみとなります。
設置者は、設置した自動販売機の売上に応じて、販売手数料(マージン)を受け取ることが出来、「販売手数料-電気代=利益」となります。

販売手数料の相場については、定価販売の場合は、売上の20%~30%が一般的です。
値引き販売の場合はこれより低くなることが通例です。
また、地域性も影響しており、大都市圏であるほど条件はよくなり、そうではない地域ほど料率が低い傾向にあります。

セミオペについて

セミオペは、自動販売機の管理を設置者が行う方式のことを言います。
自動販売機の筐体をオペレータに、売上はすべて設置者のものとなるため、「売上-(仕入代+電気代)=利益」となり、1本あたりの利幅は、オペレーターから購入もしくはリースし、商品の仕入れ~クレーム対応など全ての管理業務を設置者自身が、基本的に全て設置者が責任を持って対応する必要があるため、大変な手間がかかり、副業として自動販売機を置く方にとって負担が大きいものになります。

ただ、このようなデメリットとは裏腹にフルオペではなくセミオペに軍配があがります。

その利幅に見合う苦労と時間を自身でかけることが出来るかどうかがセミオペ経営の命運を分けることでしょう。
もちろん売れなければ赤字になるリスクがあり、これも含めて設置者が責任を取る必要があります。

自動販売機経営の収支モデル

フルオペとセミオペ(自動販売機:リース)のそれぞれの場合における、1ヶ月あたりの利益計算例を以下表のモデルケースで試算してみましょう。

販売価格 130円/本
販売手数料率(フルオペレーション) 25%
仕入れ価格(セミオペレーション) 60円/本
電気代 2,000円/月
売り上げ本数 300本
自動販売機リース代(セミオペレーション) 10,000円/月

フルオペの収益計算式は次のとおりです。

利益=(販売単価×販売本数)×販売手数料-電気代

この公式に数値を当てはめると…

利益 = (130円×300本)× 25% - 2,000円

となり、1か月あたりの利益は7,750円です。

一方、セミオペの収益計算式は次のとおりとなります。

利益 =(販売価格-仕入価格)×販売本数-電気代-自動販売機リース代

この公式に数値を当てはめると…

利益 =(130円-60円)× 300本 - 2,000円 - 10,000円

であり、1か月あたりの利益は9,000円となります。

セミオペの方が若干ではありますが利益額は高いですね。
といってもわずかな額ではありますが…。

ちなみに、売上本数が500本/月の場合の利益はそれぞれ

フルオペ 14,250円
セミオペ 23,000円

となります。
ちなみに1か月で500本売るには、1日あたり16~17本程度売る必要があります。
駅前や不特定多数の方が途絶えること無く通行するような道路沿いであればこれくらい売れるでしょうが、住宅街等では正直こんなに売れることはありません。

さらに、セミオペは仕入から始まる管理全般を全て自分でこなすわけですから、人件費相当を考慮しなくてはいけません。
自動販売機のために、1か月時間を費やして、フルオペとの差額は10,000円にも満たないわけですから、割に合うとはとても言えないですね。

フルオペとセミオペのメリット・デメリット

フルオペとセミオペの特徴を表にまとめてみました。

評価項目 フルオペレーション セミオペレーション
初期費用 ×
運用 ×
リスク ×
利益
総合評価 ×

僅かな金額のために、リスクを背負い、労力を奪われるセミオペは、一般的には不向きです。
事実、日本で経営されている自動販売機の圧倒的多数がフルオペであることを考えれば、妥当ですね。

なお、商店の前に自動販売機を設置して売上を補いたい、資産家の地主で毎日家にいる等のごく一部の例外に当てはまる方は、セミオペのほうが向いているのかもしれません。